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マイレージ管理術

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皆さん、マイルを無駄にしていませんか?








TOPに掲載した写真は、先日、札幌から羽田経由で出雲へ飛んだ時のレシートです。
JALに乗ってる方はご存知でしょうが、このレシートの裏には、某ファストフードの商品が無料で当たるキャンペーンの概要が印刷されています。
ネット上でチケットを予約し、空港の保安検査場の改札機にIC(カードやおサイフ携帯)や二次元バーコードをかざすと発行されるレシートですが、ファストフードを利用しない方にとってこのレシートは、後々はゴミにしかならない代物だったりします。

まぁ、フライトの記念としてコレクションしてる奇特な方もいらっしゃるでしょうけど、紙質がボロいので、すぐにダメになります・笑


航空機に乗る際、その会社のマイレージ会員になっておくと、フライトの距離や購入チケットの種類によって、決められたマイルが個人に付与されます。(※)日本国籍の航空会社の場合、日本航空だと「JALマイレージバンク(JMB)」、全日空だと「ANAマイレージクラブ(AMC)」の2つが存在します。
これは顧客を囲い込むための施策ですが、世界的にこの様な施策は行われており、「マイレージ」という表現は日本に限った言い方で、正確にはFFP:Frequent flyer programと言うのが全世界で一般的です。

(※)ANA系列の中小規模航空会社は、独自のポイント制度を設けています。

とまぁ、※印に書いた系列会社のことまで混ぜて話すと、話がとてもややっこしくなるので、この場合は大手2社に限って説明します。
JALやANAは「航空連合(ALLIANCE)」という世界的な組織に所属しており、JALだと「oneworld」という組織、ANAは「Star Alliance」という組織に所属し、その組織に属する各社と共同運行(コードシェア)したり、FFPの運用に融通性を持たせ、顧客の囲い込みと路線網を拡大しています。
例えば自分の場合ですと、新千歳から香港へ飛ぶとした場合、JALの直行便が無いので、香港(中国)のキャセイパシフィック航空を利用することなりますが、JALのHPから、JALのコードシェア便としてチケットを購入すればJALの運行便として扱われ、JALの基準に沿ったポイントが付与されます。一方、キャセイのHPや旅行会社から購入した場合、キャセイの基準かつ、キャセイのFFP(アジア・マイルかマルコポーロクラブ)の個人口座にポイントが付与されてしまいます。

ここで問題になるのが、各社の口座に付与されたマイルは基本的に移管出来ないこと。
つまり、アジア・マイル等に付与されてしまったポイントは、JMBの口座に移し替えることはできないということになります。
そこで、同じアライアンスに所属する航空会社間で取り決めが行われ、チェックインの際や、搭乗後、他社便利用を期限内に事後登録し、利用者がメインに使っている航空会社のFFPにポイントを付与することが、同アライアンス間で可能となりました。
もっといえば、日本国内に居住していても、自分のお気に入りがフィンランドのFinnairだとして、その会員であれば、キャセイのポイントをFinnairのFFPに振ることも可能です。
また、異なったアライアンスであっても、航空会社間でコードシェアすることで、同様のことが可能となっています。JALの場合ですと、エール・フランスや大韓航空が最たる例で、JAL運行便としてチケットを購入した場合に限り、アライアンスの垣根を超えてポイントが付与されます。


さて、長々と書き殴ってきましたが、エール・フランスと大韓航空が出てきたので、ここでやっとTOPの写真の意味が出てきます・笑

先に話した航空連合ですが、日本国内では、大手が2社しか存在しないため、oneworldとStar Allianceの2つのアライアンスの恩恵しか受けることが出来ません。ですが、世界的な航空連合は3つあり、それが、エール・フランスや大韓航空が所属するSKY TEAMというアライアンスになります。一時期、スカイマークがSKY TEAMに入るのでは…という憶測もありましたが、今は自社の立て直しで、それどころじゃない・苦笑

このSKY TEAM、日本では馴染みがないので第3のアライアンス的に呼ばれていますが、その構成会社数はoneworldよりも多く、2番目のアライアンスとなっています。そのため、日本での利用者拡大を目指すスカイチーム系の航空会社は、いろんな施策やサービスを展開しています。

それが、今回のエントリでご紹介する、デルタ航空(USA)の日本支社が展開する「ニッポン500マイルキャンペーン」です。
このキャンペーンの凄いところは、アライアンスや航空会社関係なく、日本国内のどの路線でも航空機を利用したならば、1搭乗につき500マイルを付与するという太っ腹なもの。勿論、Peachやジェットスター・ジャパン、ヴァニラなどのLCCでもOK!!
ちなみに、国内線1搭乗で約500マイルを獲得しようと思ったら、普通席の正規料金で札幌・東京間を飛ぶことに相当(510マイル)し、JALだと32000円強~37,000円強の運賃となります。

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このプログラムを利用するためには、デルタ航空のFFP会員(SKYMILES)になる必要があり、かつては、入会申請ページが英語表記になっていたため敬遠してしまう方も居たかと思われますが、今は日本語でおk(w
パスポートに記載された氏名と性別、住所、電話番号、希望するパスワード、それらを失念した際の質問と答えなどの項目を埋めていくだけです。

これらの入力・諸手続きが全て済むとデルタ航空の会員番号が発行されますが、キャンペーンの利用には、この施策専用の申請用紙をダウンロードして印刷する必要があります。
印刷後は、会員番号とEメールアドレス、氏名、電話番号、搭乗便の情報を記入し、チケットやレシート(※搭乗後二ヶ月以内のもの。搭乗証明書は不可)を添付してFAXを送れば、いつの間にか500マイルが付与されてます。
ただし、この施策には上限があり、単なるスカイマイル会員だと、10搭乗分5000マイルが上限となり、それ以上となると、メダリオン会員という上級会員になる必要がありますが、デルタの上級会員資格はJALやANAと違い、「金で買える」という一面も。
つまり、一年間、提携カード(AMEX)の一定額以上の利用額(最低2,500ドル≒30万円)で上級会員資格を与えますという、実に分かりやすい新自由主義なシステム・笑

ちなみに、自分がこのカードを使ってJALに乗っていれば、余裕で2社の上級会員になれますが、航空各社もその辺は考えており、自社のカードを使って貰えるよう、いろいろと優遇する施策を仕込んでいます。自分は多忙なので、クレジット払いの計算や口座の残高管理が面倒なので、即時決済かつチケット購入マイルが優遇される、りそな銀行の「JMB VISAデビット」を使っています。

なんか、話が逸れてしまいましたが…今回、何故にデルタのこのプログラムを紹介したかと言いますと、デルタ航空の「スカイマイル」は、獲得したマイルに有効期限がありません。
JALやANAだと獲得日から3年間という期限がありますが、デルタにはそれがない。ただ、ANAが所属するアライアンスで言えば、ユナイテッド航空のFFPも期限が無いので、ANAのマイルをユナイテッドに付けている人が身近に居たりしますが、国内にSKY TEAMの会社が無いため、お得に旅をしたいなら会員になるべきだ…と、オススメしています。
年間5000マイルを獲得したとして、3年で15,000マイルになりますが、実はこの数字で、日本と韓国を往復できる特典航空券を得ることが可能となる数字です。ただ、デルタと大韓航空は同じアライアンスとはいえ、会社は違いますから、諸手続きは少々煩雑になると思います。
根気よく貯めていけば、ハワイや米国本土への便にも使用可能ですし、成田から台北への自社便も出ていますので、溜めておいて損は無いと思います。

更には、昨今の円安という経済事情を勘案すると、日本国内で決済するよりも海外発券(決済含む)の方がお得ですから、特典航空券で観光しつつ最終目的地へ飛ぶなんて技もあったりしますが、これには色々と面倒なこともあるので、各航空会社の上級会員資格狙い以外の方にはオススメしません・苦笑

とまぁ、ダラダラと記事を書いてきましたが、年間10回くらい飛行機に乗るのであれば、絶対に損はしないので、是非、このプログラムを利用して、賢く旅をしましょう…というお話でした。

by Daisuke_Asaka | 2014-12-30 20:29 | 雑記

日本の空を飛び回る底辺フォトグラファーの記録簿 (※画像に関する総ての権限は当方に帰属します。)


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